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あすの全国学力調査テストの考察 [教育問題]

 昨日のエントリーに引きつづき、もう少し全国学力調査テストの意味を考えたい。

 最大のポイントは、児童生徒が問題提起者=仮処分申請者であるということである。仮処分申請を受けた京都の裁判所がどのような判断を下すのか、きわめて興味深い。なぜならば、申請を却下するにしても、どういう理由からなのか、国民に示すその理由の正当性に関心があるからである。教育を受ける権利と個人情報保護の間に挟まって、さらには、思想・良心の自由にも関連し、裁判所は苦しむと思う。箇条書きで以下、思うところを示す。

 ①この仮処分の提起者が、社会的に未成熟であると判断し、却下する、という理由が成り立つ。なにしろ未成年だからである。中3で15歳、小6で12歳である。そうした未熟な児童生徒が、学力テスト受験拒否できる考え方を自己主張するだろうか、ということである。これは②を導く。

 ②裁判所は、この問題提起者は、表面的には児童生徒であるが、実際は、その保護者が学力テストを受けさせたくないから、申請させたのだ、だからこの仮処分は申請は受け容れることができない、とする。仮処分申請にかかる文書作成、添付印紙、また、弁護士への依頼、そんなことは小6、中3にできるわけがない、ということ。しかも、保護者のイデオロギーを児童生徒に押し付けていいのか、の問題もある。

 ③しかし、申請書類には、児童生徒の名前が厳然としてある。提起者は児童生徒そのものである、というのは紛れがない。そういう点では、将来、裁判の証言台で、児童生徒が「情報が漏れるから、受けたくないもん」とはっきりいえば、それは尊重されるべきであろう。そして、たとえば、未成年でも株式を取得しているケースがあるし、「名義」がなによりも尊重される。とすれば、②の理由は通らない。

 ④個人情報保護法は、京都市、京田辺市が万全を期している、だから、試験受験を拒否する主張は認められない、という考え方。これが却下の一般的理由としてつけられるもっともらしい応答になるだろう。しかし、「世の中に絶対はない」のだから、「情報が漏れる(かもしれない)から、受けたくないもん」というのはきわめて正当な主張であって、逆に、漏洩がもしあったなら、裁判所は責任をとれるのか、ということにもなる。

 ⑤だが、「教育を受ける権利」は、「教育を放棄する権利」を含んだ解釈になっていない。このあたりの法的解釈がこの仮処分申請によって進むのではないか。どういう教育を受ける・受けないについての自己判断が児童生徒に認められるべきではないか。義務教育の必要性は自明であったとしても、学力テストを受けなければならない必然性は自明ではないからである。なにも犬山市のように、自治体でなければ拒否する権利はない、ということはないだろう。飽くまでも、受験するのは個人なのだから。

 ⑥しかも、テレビの視聴率と同じで、サンプリングで学力の調査は十分できるだろう。

 ⑦ところで、少年法が改正され、厳罰主義が一層強まった。12歳以上なら、少年院に送られる。とすると、12歳以上では、自己判断ができると「刑罰」面では国会において法律成立という形で認められたということになる。国民的合意である。いってみれば、小学生は未熟な判断から倫理道徳的に大人と同じ判断ができず、「してはならないこと」をしてしまう可能性があり、それは保護に値するとする。だが、12歳以上なら、刑事罰がなんであるか判断能力があり、それは、人格形成において、かなりの完成が認められるということになる。

 ⑧とすると、「かなりの人格形成」ができあがった12歳以上の「人間」であれば、学力テストを受験するか否かの判断能力ぐらいは持っていると推論される。

 さて、どうなるのだろう。

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小心者

「持ち物に名前を書く」指導はあっても、「持ち物以外のものに名前を書くときは細心の注意が必要である」との、指導はなされているのであろうか?
まさに、人権教育である。
私の見たところ義務教育では皆無である。

ここに、平成19年度全国学力・学習状況調査[中学校]実施マニュアル[教室監督者用]がある。

教室監督者は、本実施マニュアルを必ず事前に熟読し、手順に沿って調査を円滑に実施してくださいとある。

解答(回答)用紙は表紙も含めて6枚セットでの使用となる。
表紙には組、出席番号、氏名を書かせる。
裏から順番に⑥⑤④③②(マ-クシ-ト)を時限ごとに切り離して使用し、表紙は調査実施後まとめて回収される。

個々の生徒の調査結果は各学校において解答(回答)用紙①表紙に記入された生徒の氏名等とあらかじめ印刷されている答案番号に基づいて個々の生徒へ調査結果を返却されることになる。

物議をかもしている解答(回答)用紙の仕組みを簡単にスケッチしてみた。

明日、誰か声を出して言ってくれないか!

「先生、名前を書かなければいけないんですか」

「先生、プライバシ-の侵害ではないのですか」

「先生、受けたくありません」
by 小心者 (2007-04-23 22:01) 

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